デザイン・ブランド・マーケティング分科会
デザイン・ブランド・マーケティング分科会 第10回研究会
「デザイン活動の変化の中での知財」(3月9日開催)のお知らせ
製品に対する消費者による評価の重点が、機能から意味的な価値に移る中、デザイン活動の意味も変容しつつある。いかに消費者に価値を生むかが問われるようになり、単なるアイキャッチのデザインでは足りない。このような中での取り組みの一例が、ダイソンが実践するデザイン・エンジニアリングである。デザインのために技術を産み、技術を伝えるためにデザインを駆使することがより積極的に行われている。
加えて、上記の変化は事業自体も変化させている。物の所有からサービスへと価値の源泉が移るにつれ、製品だけのデザインでは足りず、体験そのもののデザインが問われるようになってきた。
このようなデザイン活動の変化の中で知財活動の変化も求められている。特許、意匠、著作権の知的財産権をミックスして保護する必要が高まっていることは言うまでもない。体験を与える仕組みは模倣の格好の対象ともなる。効果的に価値を保護するために、そもそもの開発段階に知的財産部門がより深く関与する必要が生じている可能性がある。
本研究会では、デザイン活動を巡ってどのような変化が生じており、それに対してどのような知財活動を行うべきかを議論する。
【日 時】 2016年3月9日(水) 18時30分~20時30分(予定) | |
【場 所】 金沢工業大学虎ノ門キャンパス 1301講義室 http://www.kanazawa-it.ac.jp/tokyo/map.htm (東京都港区愛宕1-3-4 愛宕東洋ビル13階) 東京メトロ銀座線 虎ノ門駅 徒歩8分 東京メトロ日比谷線 神谷町駅 徒歩8分 都営地下鉄三田線 御成門駅 徒歩8分 |
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【プログラム】 1.話題提供(18:30~19:00) 「デザインとエンジニアリングの垣根はあるのか?電器産業の特許・意匠データによる検証」 吉岡(小林)徹 氏(一橋大学 特任講師/東京大学 特任講師) デザイン・エンジニアリングに焦点をあて、デザイナーがエンジニアリング(技術開発)に関与することによって、経済的にはインパクトのある技術的なアイディアが産まれていることを報告する。その要因として、デザイナーは消費者にとって潜在的な需要を感知することに長けている可能性があることを議論する。そのうえで、デザイン・エンジニアリングを前提とした場合の知的財産活動について検討する。 2.パネルディスカッション「デザイン活動の変化と知財部門の対応」(19:00~20:30) <パネリスト> 奥脇 智紀 氏(ソニー株式会社 知的財産センター 副センター長 兼 特許部統括部長) 前田 三奈 氏(株式会社日立製作所 知的財産本部 顧客協創知財センタ センタ長) 吉岡(小林)徹 氏(再掲) <司会> 橋本 正洋 氏(東京工業大学大学院 イノベーションマネジメント研究科 教授) |
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吉岡(小林)徹 氏 (一橋大学イノベーション研究センター特任講師/東京大学公共政策大学院特任講師) 2007年大阪大学大学院法学研究科博士前期課程修了(修士)。12年まで三菱総合研究所にて知的財産政策・科学技術政策の調査・研究に従事。東京大学政策ビジョン研究センター特任研究員、日本学術振興会特別研究員(DC2)を経て、15年東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻博士課程修了(博士(工学))。同年より現職。専門は知的財産マネジメント、知的財産制度。 |
(NO PHOTO) | 奥脇 智紀 氏 (ソニー株式会社 知的財産センター 副センター長 兼 特許部統括部長) 1991年にソニー(株)に入社後、国内外の特許出願、権利形成、特許権利活用、特許買収・売却、第三者特許対応、特許訴訟等、知財業務全般に幅広く従事。1998年に米国特許事務所にて、特許実務の経験を積んだ後、1999年にソニー欧州に赴任し、欧州での研究開発、事業に対する知財サポートを担当。2003年に帰国後、ゲームビジネスの現場にて、被特許訴訟対応、特許力強化の業務に従事。2007年、ソニー本社の知的財産センターに戻り、セット系事業、ネットワークサービス事業、ソフトウェア系の研究開発部門を中心として、発明発掘、権利形成、第三者特許評価の業務に携わる。2014年4月より特許部統括部長、2015年10月より現職。 |
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前田 三奈 氏 (株式会社日立製作所 知的財産本部 顧客協創知財センタセンタ長) 慶應義塾大学大学院・修士(工学)、MIT Sloan School of Management・MBA、弁理士。(株)日立製作所に入社し、知的財産本部にて情報通信分野の特許ポートフォリオ構築・管理、日立グループの知的財産全体戦略の策定に従事後、2015年4月より現職。 |
【参加費】日本知財学会会員:無料 一般:1000円(資料代) | |
【参加申込】 こちらのURLよりお申込ください。 なお、会場の都合上、先着順にて締め切らせていただくことがありますのでご了承ください。 https://fs219.xbit.jp/g773/form1/ |