シンポジウム
■日本知財学会2015年度春季シンポジウム
「知財のオープン戦略 ~タダより儲かるものはない?」
開催主旨
イノベーションを創成するうえで、最近、知財戦略として「オープン&クローズ戦略」の重要性が指摘されている。歴史的にみれば、囲い込み(クローズ)戦略のツールであった伝統的な知財の活用方法に対して、国際標準化の進展の中で、ビジネスエコシステムを制御する手段としてのオープンな知財の活用が注目されるようになった。そこでは、いくつかのイノベーションの成功例において、技術の独占的専有を確保するための知財権を、敢えてオープンとし、結果的に市場を勝ち取るといった戦略が見て取れる。
本シンポジウムでは、今年はじめにトヨタ自動車が発表したことで話題となったオープン知財戦略、すなわち、未来戦略上もっとも重要とされる水素自動車に関する知財を敢えて無償開放し、水素自動車市場を立ち上げるためにライバル企業の参入を促す事例について、同社の知財責任者の方より基調講演を得る。さらに、ゆるキャラのなかでも人気の高い「くまモン」は知財の利用を一定の条件下で誰でも無料で使えるよう開放している例など、特許を含め様々な知財のオープン戦略を題材として、知財実務面への影響などについてパネルディスカッションを行い、その最先端の戦略の狙いを踏まえ、その実務的な対応について掘り下げることを狙いとする。
日時 | 2015年6月18日(木)13:30~17:30(予定) |
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場所 | 政策研究大学院大学 想海樓ホール (東京都港区六本木7-22-1) http://www.grips.ac.jp/about/access/ |
内容 | 1.日本知財学会第12回産業功労賞表彰式 2.シンポジウム |
参加費 | 日本知財学会の会員 無料 一般(非会員) 2,000円 |
プログラム(予定) | |
13:30~13:45 | 日本知財学会 第12回産業功労賞表彰式 |
13:45~13:50 | オープニング |
13:50~14:50 | 【基調講演】 「トヨタの知的財産活動」 近藤健治氏(トヨタ自動車株式会社 知的財産部長) |
14:50~15:00 | 休憩 |
15:00~16:00 | 【パネル討論1:プレゼンテーション】 <パネリスト> 「ソニーとイノベーション‐標準化戦略と“Sony Seed Acceleration Program(SAP)”の試み‐」 守屋文彦氏(ソニー株式会社 VP 知財センター長) 「オープン化を実現するライセンス -その手法と功罪」 森 亮二氏(英知法律事務所 弁護士/ニューヨーク州弁護士) 「オープン化時代に求められる知財人材」 佐藤辰彦氏(創成国際特許事務所所長・弁理士) 「マーケティングコミュニケーションとオープン戦略 -その可能性と課題-」 山本達也氏(株式会社電通 電通キャラクター・コンサルティング クリエーティブ・プランナー) |
16:00~16:10 | 休憩 |
16:10~17:30 | 【パネル討論2:全体討論】 「オープン化時代の知財人材と経営戦略」 <パネリスト> 佐藤辰彦氏(再掲) 森 亮二氏(再掲) 守屋文彦氏(再掲) 山本達也氏(再掲) <モデレーター> 立本博文氏(筑波大学ビジネスサイエンス系准教授) |
【参加申込】 ※参加お申込みは締切りました。
・事前参加申込制です。
・開催日の約1週間前に参加票をメールでお送りします。
・海外在住等により参加申込みフォームからの申込が難しい場合は、事務局にメールでご連絡ください。
<お知らせ>
・シンポジウム終了後、同会場内にて、総会を開催いたします。
・総会開催通知は正会員の方に5月上旬にお送りいたします。