分科会 Subcommittee

知財教育分科会

第14回知財教育研究会(2010年1月30日開催)のお知らせ

第14回知財教育研究会は、年度末、東京での開催となります。
本年度の報告、新年度の計画等もご検討いただきます。
皆様多数のご発表・ご参加をお待ちしております。

【日時】 2010年1月30日(土)9時30分-13時
【場所】 コラボ産学官 in TOKYO (東京都江戸川区船堀3-5-24)
【交通】 都営新宿線 船堀駅下車
【内容】
第1部 2009年度報告と2010年度計画

第2部 知財教育に関する研究・実践研究報告
「中学校技術科におけるクリエイター視点に立った知的財産学習の実践」
   土田恭博(長野・中野市立中野平中学校)
「高専低学年の知財教育に関する諸問題」
   谷口牧子(旭川工業高等専門学校)
「地場産品を活用した『名古屋の地域ブランド』の創生に向けての調査報告」
   世良清(三重県立四日市商業高等学校)
【参加費】無料
【お問合せ】お問い合わせは、幹事までお願いします。
   e-mail: sera(アットマーク)cty-net.ne.jp (幹事/世良)
    ※(アットマーク)を@に変換して送信してください。


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【知財教育分科会の活動報告】


 知財教育分科会は、2007年2月に発足し、満3年となります。本分科会では、初等中等教育段階を含めた専門家養成に捕らわれない知財教育の普及推進を目的に、教育学の研究者のほか、学校現場の教職員や生涯学習・社会教育などに携わる人々の連携を深め、わが国の知財教育の発展を目指しています。技術者教育、産業教育、起業家教育あるいは教員養成などの今日の教育に求められる新しい側面を多く取り入れ、全国を縦断し活動を広げることを目指して活動を続けています。

 この3年間の活動は、ユニークな知財教育・実践を掘り起こしネットワーク化を図ることを目的として、年間4回の知財教育研究会を全国各地で巡回開催することと、東京で行われる年次学術研究発表会とで情報を共有しネットワーク構築を図り、知財教育の確立を進めています。

 知財教育研究会は2009年9月北海道・旭川高専での第12回知財教育分科会で、全国縦断の1サイクルが完了し、11月の岡山・くらしき作陽大学での第13回知財教育研究会から新しいサイクルがスタートしています。これら発表の特徴を簡単に捉えてみます。第1回から第14回知財教育研究会までの総発表件数は59件、延べの発表人数は72名を数えます。これを発表者の所属で見ると、大学(学生・院生を含む)が38.0%と最多で、以下、高校19.0%、高専13.0%、中学校11.0%と、さまざまな学校種が続きます。小学校や職業訓練校からの発表は少数ですが知財教育の領域の広さがわかります。初年度の第1回から第6回では、大学の発表者は28.0%でしたから、発表者層で見る限り大学が増加しており、知財教育が序々に大学での研究対象として成立してきたと言えます。一方、発表内容の対象は高校が22.0%と最多を占め、以下、中学校15.0%、高専と大学がそれぞれ14.0%と続きます。初年度の大学・高校が、共に25.0%で最多であったことと比較すると、発表内容で見ても、知財教育が多様な学校種で平準化してきたことがわかります。また、中国を代表に、海外との研究ネットワークに関する発表も見られるようになりました。しかし、発表者、発表内容とも幼稚園と特別支援学校の知財教育はまだ見ることができません。これら学校での知財教育の普及が課題といえます。

 

 一方、年次学術研究発表会の知財教育分科会セッションでは、内閣官房知的財産戦略推進事務局や特許庁、文部科学省からのゲストをお招きししてパネルディスカッションを実施し、あるいは全国の知財教育の推進者が集まってラウンドテーブルを実施するなど、これまで3回に及ぶ知財教育分科会セッションは、そのたびに大きな成果を残しています。

 このほど告示された新しい中学校・高等学校学習指導要領に知財の記述がなされたことから、全国の中学校や高等学校で知財の授業が始まり、日本は知財教育の新しい1歩を踏み出します。今後も知財教育分科会は、全国各地の学校教育や地域での知財教育の優れた教育研究や教育実践を、相互に情報共有することで、知財教育のいっそうの普及発展を推し進めていきます。知財教育に関する書籍の出版や、中国や韓国などアジアを中心に海外諸国との研究交流体制を築き、確立していくことを目標にしています。中国や韓国などアジア諸国をはじめとする海外の教育ベースで連携を進め、国際的なネットワークの中で、知財教育のリーダーシップを発揮し、国際社会で確固たる地盤を築いていきたいと考えています。
 以下は2009年度報告と、2010年度の計画をご検討いただいた会議の報告です。

1.2009年度経過報告
(1)知財教育研究会

第11回知財教育研究会
2009.5.23
富山工業高等専門学校(パレブラン高志会館)
第12回知財教育研究会 2009.9.27 旭川工業高等専門学校
第13回知財教育研究会 2009.11.23 くらしき作陽大学
第14回知財教育研究会 2010.1.30 コラボ産学官 in TOKYO

(2)年次学術研究発表会分科会セッション 2009.6.13-14 東京工業大学
テーマ 「知財教育の進展 -学習指導要領と知財教育-」 
形式 パネルディスカッション


2.2010年度実施計画(案)
(1)知財教育研究会
第15回知財教育研究会 2010.5 東海北陸地区
第16回知財教育研究会 2010.9.  東北地区
第17回知財教育研究会 2010.11. 関西地区
第18回知財教育研究会 2011.2. 東京都

(2)年次学術研究発表会分科会セッション 2010.6.19-20 東京工科大学
テーマ 「知財教育における課題の所在」 
形式 ラウンドテーブル


3.新理事・幹事等 (敬称略)
理事      ― 井口泰孝(八戸工業高等専門学校)
幹事代表      ―  片桐昌直(大阪教育大学)
幹事 北海道・東北地区 谷口牧子(旭川工業高等専門学校)
関東甲信越地区 井上春季(日本弁理士会)
村松浩幸(信州大学)
本江哲行(富山高等専門学校)
東海北陸地区 松岡 守(三重大学)
岡田広司(椙山女学園大学)
世良 清(三重県立四日市商業高等学校)
関西地区 片桐昌直(大阪教育大学)(再掲)
中国・四国地区 木村友久(山口大学)
九州・沖縄地区 宮里大八(沖縄TLO/琉球大学)
篭原裕明(前福岡県立小倉工業高等学校)
海外 陳 愛華(中国・重慶大学)
事務局長      ― 世良 清(三重県立四日市商業高等学校)
(再掲)