分科会 Subcommittee

知財人財育成研究分科会

知財人財育成研究分科会 第23回例会のお知らせ

 当分科会の本年のテーマは、「知財マネジメント開発人財の開発」です。知財マネジメントは、加速度的に変容と多様化してきています。 モノ自体が製品価値と競争力を決める古典的なビジネスモデルの中では、排他権を参入障壁とする古典的な知財マネジメントが有効でした。その後、創薬業のように物質特許を製剤特許、製法特許などの権利の「連続技・合わせ技」によって参入障壁を作るやり方が進展しました。 また、IT関連産業のように多くの技術が相互に関連する分野では「パテントプール」等の試みがなされるようになったといえます。さらに、知財権のポートフォリオ化による効率的運用管理を経てライセンスビジネスを展開したり、知財権のオープン化や国際標準を組み合わせることによる「オープン&クローズド」の試み等々、新たな知財マネジメントのやり方自体が開発されてきています。ちなみに、権利とノウハウ秘匿を組み合わせることを「知財ミックス」、各種知財権を組み合わせることを「知財権ミックス」と名付けて、明快に区別したのは我々でした。

 さて、これらの背後には、それを通じ競争力を強化した「開発人財(群)」がいたはずです。
 今年度第一回(前回)の議論を基にした問題意識の下、今回はゲストスピーカーをお招きし、その知財マネジメントの開発にあたり関係者が何をどう考えたのか、またその方法等がどのように開発されていったかを具体的に探っていきます。
 ゲストスピーカーは、アルダージ株式会社 代表取締役社長 中村 嘉秀 氏。元ソニーの知財責任者として辣腕をふるわれた後、パテントプールの著名運営会社であるアルダージの社長として活躍をされている、知財実践界の重鎮です。現在、デジタル時代の錯綜した特許問題を協調して解決し各社の競争をクリエイトしビジネスを活性化するツールのパテントプールを開発され、特許権者と事業者双方の利便性を追求する事業を展開すると共に、次世代パテントプールとしてと「Use Base型」に挑戦されています。 また、若い世代の人財育成にも多大な関心をお持ちです。デジタル時代の特許問題の処理、パテントプールの意義とその限界、ビジネスモデルの重要性、知財再定義の必要性、知財と事業の在り方の再構成等について、お話いただくと共に、セッションをしていただく予定です。

【日 時】
 2013年10月28日(月)18:30~21:00 ※受付開始18:00
 (セミナーとセッション) 
【場 所】
 弁理士会館 2階セミナールーム ※前回と部屋が異なりますのでご注意ください。
 http://www.jpaa.or.jp/about_us/location/map_tokyo.html
 (東京都千代田区霞が関3-4-2) 電話:03-3581-1211(代)
【シリーズテーマ】
 「知財マネジメントの開発人財
 ~制度と運用、ビジネスと知財の相互作用の中で競争力を工夫する人財とは~」
【テーマ・講師】
「パテントプールからポストパテントプールへ:デジタル時代の次世代知財マネジメント」
<ゲストスピーカー>

 中村 嘉秀 氏(アルダージ株式会社 代表取締役社長)
<モデレータ>

 妹尾 堅一郎 氏
 (本分科会主査:特定非営利活動法人 産学連携推進機構 理事長
  一橋大学(MBA) 、九州大学、放送大学等の客員教授を兼務
  CIECコンピュータ利用教育学会会長、内閣知的財産戦略本部 専門調査会会長、他)
【参加費(資料代・連絡費等)】
 日本知財学会員 : 500円
 非会員     :1,000円
【第23回例会の申し込み】
 以下URLより必要事項を記入の上、申し込み下さい。
 http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P14920137
 申込締切:10月26日(土)20:00
 (会場の都合により、先着50名とさせていただきます)
【今後のスケジュール(予定)】
11月度は以下のゲスト講師をお招きし、本テーマについて語っていただくと共に、セッションを執り行う予定です。
・11/25(月) 東京大学政策ビジョン研究センター 二又 俊文 氏

<第11回年次学術研究発表会>
・11/30(土) 分科会テーマセッションⅠ 15:30~17:00